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病院で死ぬということ
山崎 章郎
文藝春秋 刊
発売日 1996-05



死が遠ざかっている日本人に必要な内容では? 2004-11-17
人間なので、生きることも死ぬことも当たり前なのですが、現代社会は太平洋戦争の反動からか
死を極端にタブー視してきました。
そんななかでも、死を目前にし、かつ明確に死を意識して生きている患者さんに直接関わり、
死の尊厳を守り続ける医師からのメッセージがダイレクトに心に響く内容になっていると思います。
読み始めは可愛そうな内容としか思えなかったのですが、読み進むにつれて人生をいかに前向きに
生きていくか、死を前向きに考えることが大切というように読めるようになってきました。
ホスピスに関わるか否かではなく、ご家族に高齢者がいらっしゃる方や、ボランティア活動でも始めようか
と考えていらっしゃる方には積極的に読んで頂きたい本です。

人生の曲がり角で出会った本。今思えば呼ばれた本だったのかもしれません。蒸し暑い真夏の雨の日に中野のアパートの一室で読み耽った、私にとっては現在の自分の在り方を決定づけてくれた思い出深い本です。あの頃は今よりずっとずっと迷いも多く、その答えを本の中に探そうととにかく必死でした。何度も何度も読み返し、生きるとは本当はどういうことなのか。自分の人生何が大事で、そうでないものは何なのか。この本に出てくる死に直面するさまざまな患者さんと医療チーム側との人間同士の真の触れ合いによって、失いかけていた心の視力を甦らせることが出来ました。内容は死に関する本なので躊躇される方も多いかもしれません。でも、この本が本当に問いかけているのは、愛のある生き方をしているのかどうかなのです。大きな選択を前に足踏みしている方、どうぞこの本をお読みください。この本を手にとった方の未来が、深い愛に包まれたものであることを心から願ってやみません。
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