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めざせ!外来診療の達人―外来カンファレンスで学ぶ診断推論
生坂 政臣
日本医事新報社 刊
発売日 2006-03



さすが! 2007-02-18
 あの世界的な名医・亀山元帥博士(ハーバード大学)と並ぶ、診断学における日本の泰斗・生坂政臣先生(千葉大学)の最新本。前著(見逃し症例から学ぶ日常診療のピットフォール)よりさらに良いと思います。カンファレンス形式なのも、わかりやすくて良いと思いますが、内容が少なすぎて、ちょっと物足りないのが残念。でも、内容はとても良いです。研修医の皆さんにお薦めします!

外来診療は患者さんとの対局である.一局ごとに命がかかる真剣勝負である.どう考えてその手を指したのか,多くの人にわかるような,プロの対局の
大盤解説は何よりも勉強になる.

しかし,従来の医学教育では,外来診療の大盤解説は全くと言っていいほど行なわれてこなかった.いわゆるポリクリでも,大学の偉い先生と患者さん
のやりとりを一方的に聞かされて,診察項目の絞込みの理由も全く不明のまま,なし崩し的に診察が行なわれた挙句,診断の当てっこが行なわれるの
はまだいい方で,検査項目の議論に終わる場合もまれではなかった.かくして,外来診療の教育は,”職人芸”という,教育の貧しさをごまかす言葉に
置き換えられて,放置されてきた.

本書が世に出たおかげで,今や大盤解説教育の何たるかが明らかとなった.願わくは,臓器別診療の分野に属する人々も,職業人としての誇りをかけ
て,自らの領域でも,大盤解説書を出版せられんことを.


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